歯周病|土日祝診療、キッズスペース・駐車場完備、船橋のあおぞら歯科クリニック本院
あおぞら歯科クリニック本院
AOZORA DENTAL CLINIC厚生労働省認定 かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所
歯科外来診療環境体制認定施設
047-422-7177
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歯周病は、歯肉や歯を支える骨などの歯周組織が細菌に感染し、炎症が引き起こされる病気です。
歯肉にのみに炎症が起きている状態を「歯肉炎」、歯肉から歯を支える骨にまで炎症が広がった状態を「歯周炎」といいます。
歯周病にかかると歯肉が腫れ、歯磨きなどで出血するようになりますが、痛みなどのわかりやすい症状はないため、歯周病とは気づかずに進行してしまっていることも少なくありません。
歯周病は進行すると、炎症によって歯肉や歯を支える骨が破壊されてしまいます。放置すると歯はぐらつくようになり、最悪の場合には抜け落ちてしまうこともあります。
歯肉の腫れなどの異変を感じたら、大切な歯と歯肉を守るためにできるだけ早く受診ください。
歯周病は、歯を失う原因の多くを占める病気です。そんな危険性の高い歯周病ですが、じつは日本の成人の8割以上が歯周病にかかっている、もしくは歯周病の予備軍だといわれています。
それにもかかわらず治療をしている人が少ないのは、歯周病は初期段階ではわかりやすい自覚症状がないため、治療の緊急性を感じにくいことが理由として考えられます。
歯周病は重度の段階になると歯がぐらつき、食べ物が噛めなくなって痛みや不快感を自覚するようになりますが、そこまで進行しないと痛みなどの不快感の強い症状がでないため、気づいたころにはかなり歯周病が進行してしまっているケースが多くあります。
歯周病の予防と早期発見のためには、毎日の歯磨きで歯周病の原因である歯垢をしっかりと取り除くことに加え、定期的に検診や歯のクリーニングを受けましょう。
近年、歯周病はお口だけでなく、全身の健康にも悪影響を与える危険性があることがわかってきています。
歯周病が進行し、細菌や細菌が出す毒素が歯肉から血液内に入りこむことにより、糖尿病や脳梗塞、心筋梗塞などを引き起こしたり進行させたりする可能性があります。
そのほかにも、歯周病は誤嚥性肺炎や早産・低体重児出産などとも関連性があることが明らかとなっています。
糖尿病
糖尿病にかかると体の免疫力が落ちるため、糖尿病患者は歯周病にかかるリスクが高くなります。
また、歯周病による炎症で作り出される炎症性物質が血液中に入り込むことで糖尿病を進行させる可能性があることも明らかとなっています。また、歯周病が改善すると血糖値が下がったという報告もあるため、糖尿病と歯周病には深い相互関係があると考えられています。
脳梗塞や心筋梗塞
さまざまな近年の研究により、歯周病の細菌や細菌が出す毒素が血液内に入りこむことで血管が炎症を起こし、血管が狭くなることで脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こしやすくなるということが指摘されています。
ブラキシズムとは、無意識に行なっている歯ぎしりや食いしばりのことをいいます。ブラキシズムによって上下の歯が長時間触れ合っていると、歯だけでなく歯肉や歯を支える骨にも大きな負担がかかります。
歯周病とブラキシズムを併発している場合、歯肉や歯を支える骨が炎症を起こして破壊されやすくなるため、歯周病が悪化してしまいます。
ブラキシズムのある方は、歯周病の治療とともにブラキシズムの治療も行なうことが大切です。ブラキシズムの治療として就寝時にスプリント(マウスピース)を装着して歯を保護することで、歯や歯の周りの組織を守り、歯周病の進行を防げます。
歯肉が軽い炎症を起こしている状態です。やや歯肉が腫れており、歯を磨くと出血することがあります。
歯周ポケットの深さ:3mm以下
炎症による歯肉の腫れが強くなり、赤く腫れた状態です。
冷たいものがしみたり、口臭が強くなったりすることがあります。
歯を支える骨にまで炎症が拡がり始めている可能性もあります。
歯周ポケットの深さ:3mm程度
歯を支える骨が炎症によって破壊され、骨の高さが通常の半分くらいになっている状態です。歯肉の腫れや出血があるほか、歯がぐらつくようになり、歯が浮いたように感じることもあります。口臭も強くなります。
歯周ポケットの深さ:4~7mm
炎症による骨の破壊がさらに進行し、骨の高さが通常の2/3以上を失っている状態です。歯が大きくぐらつくようになり、噛みにくくなります。歯根部分が露出するため、歯が長くなったように見えます。この状態になっても治療せずにいると、歯が抜け落ちてしまう可能性が高くなります。
歯周ポケットの深さ:8mm以上
30歳以上の日本人のおよそ80%が歯周病もしくは歯周病予備軍であるといわれています。そして、その割合は年齢が高くなるとともに増え続け、50~54歳でピークである87.5%に達します。
その後は少しずつ減っていくのですが、これは55歳以上の方の歯周病が減ったということではありません。55歳以上になるとすでに歯を失ってしまった方が増えるため、その分歯周病の数が減っているのです。
こちらのグラフは、年齢階級別の歯肉炎を含む歯周病の割合を示すグラフです。さきほどご説明したとおり、55歳以降は歯を失う方が増えるため、歯周病の割合が減っています。
人は年齢を重ねるごとに免疫力が下がるため、歯周病にもかかりやすくなります。歯を失うことにならないように、毎日の歯磨きに加えて定期的に歯科医院で検診とクリーニングを受けることで、予防と早期発見・早期治療に努めましょう。
また、歯周病の直接的な原因は、細菌の塊である歯垢ですが、歯垢のほかにも不規則な生活や偏った食事なども歯周病を引き起こす原因となります。食事を含めた生活全般を改善することが、歯周病予防にもつながります。
歯周病のほか、虫歯やけがなどさまざまな原因によって歯を失ってしまうことがあります。失った歯を治療せずにそのまま放置してしまうと、お口のトラブルだけでなく、全身に悪影響を与える場合もあるため、できるだけ早く治療をすることが大切です。
おもに以下のようなトラブルが起きやすくなります。
これらは歯を失ったことによって空いたスペースを埋めようとする力が働くために起こります。歯が動くことで歯並びと噛み合わせが乱れ、噛む力が衰えたり、歯磨きがしにくくなることで虫歯や歯周病にかかりやすくなったりします。
また、噛み合わせが悪くなることによって、顎関節症や肩こりなどが引き起こされる場合もあります。
歯周病だけでなく虫歯の場合でも、「ただ患部だけを治療する」だけでは、どれだけ治療を重ねたとしてもお口のトラブルが発生しやすくなってしまいます。
お口全体の健康のためには、病気にかかっている部分だけでなく、お口全体を総合的に診ることが大切です。
お口全体の状態としては、とくに適切な噛み合わせを維持することが非常に重要です。上下の歯が適切に噛み合っていないと、十分に噛めないだけでなく、歯の破折や顎関節症、知覚過敏などお口のトラブルのリスクが高まるだけでなく、虫歯や歯周病にもかかりやすくなってしまいます。
あおぞら歯科クリニックでは、患者さまのお口の健康のため、ただ病気を改善するのではなく、患者さま一人ひとりのお口にとって適切な噛み合わせを考慮しながら、治療や予防治療を行なうように心がけています。
歯磨き指導
歯周病の原因である歯垢を適切な歯磨きで毎日きちんと取り除くことが、歯周病治療にとって非常に重要です。軽い歯肉炎であれば、適切な歯磨きの継続で改善させられます。
歯磨き指導では、自己流の磨き方で磨ききれていない部分をチェックし、しっかりと歯垢を取り除くための磨き方とコツをお伝えします。また、お口の状態にあった歯ブラシの選び方から歯ブラシの当て方、動かし方までわかりやすく丁寧にレクチャーいたします。
スケーリング・ルートプレーニング
歯周病が中等度に進行している患者さまに対し、スケーラーとよばれる器具を用いて歯に付着した歯垢や歯石を取り除く処置です。おもに歯の表面の歯垢や歯石を取り除く処置を「スケーリング」といい、歯周ポケットの奥深くの歯垢や汚染されたセメント質を取り除いて歯根の表面を磨き上げる処置を「ルートプレーニング」といいます。
歯磨きでは取り除けない歯垢や歯石を徹底的に取り除くことで、歯周病を改善できます。
保険でできる歯周病安定期治療 SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)
SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)は、歯周病治療が終了した後、安定した状態にある患者さまに対し、再発を防ぎ、歯周組織の健康を保つために行なう経過観察と予防治療です。月に一度ほどの頻度でご来院いただき、歯周組織の状態を確認して歯のクリーニングやスケーリング・ルートプレーニング、歯磨き指導などのケアを行ないます。
あおぞら歯科クリニックは、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)」として、厚生労働省に認定されているため、毎月のSPTも保険適用で受けていただけます。
FOP(歯肉剥離掻爬術)
スケーリングやルートプレーニングを行なっても症状が改善できない場合に行なう外科手術による処置で、歯肉を剥離して歯周ポケットの奥深くに付着した歯石や汚染された組織を取り除きます。
歯肉の切開により、ルートプレーニングでは取り除けなかった歯石などをしっかりと目で確認しながら徹底的に取り除けます。
メスを使用するため、処置は局所麻酔をして行ない、最後に歯肉を縫合します。
FOPを行なうことにより、歯周ポケットの減少が期待できます。
GTR(歯周組織再生誘導法)
歯周病によって失った歯の周りの組織や骨の再生を促す処置の一つです。再生させたい部分を医療用の人工膜で覆うことにより、再生が速い歯肉の侵入を防ぎながら、歯根膜などの歯周組織や骨の再生を促します。
個人差がありますが、およそ4~8週間ほどで人工膜の下が新しい組織で満たされます。
再生されたばかりの歯周組織は、始めのうちは未成熟な状態ですが、時間の経過とともにもとの組織と同じくらいに成熟します。
GBR(骨誘導再生法)
歯周病によって失った歯をインプラントを用いて治療する際に、歯周病によって骨が破壊されているため、インプラントを固定するための骨の厚みが足りないケースがあります。GBRはそのようなケースにおいて骨を再生させる処置です。
骨を再生させたい部分に患者さまご自身の骨や人工骨を詰め、そのうえに人工膜を被せることで歯肉の浸食を防ぎながら骨の再生を促します。
増やす骨量がそれほど多くない場合は、インプラントを埋め込む手術とGBRを同時に行なうこともあります。
歯周病が全身疾患を引き起こすことがあるというのは本当ですか?
さまざまな全身疾患が歯周病によって引き起こされる可能性があることが近年の研究により指摘されはじめています。
歯周病の細菌や細菌が出す毒素が歯肉から血管内に入りこむことで、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病を引き起こすほか、早産や低体重児出産のリスクが高まることが明らかとなっています。お口だけでなく体の健康のためにも、歯周病の早期発見・早期治療は大切です。ぜひ定期検診にお越しください。
歯磨きのときに歯肉から血が出ることがありますが、歯周病でしょうか?
硬い歯ブラシを使って強い力で磨いたなど、何らかの原因によって歯肉が傷付いて出血する場合もありますが、健康な歯肉であれば、歯磨き程度の刺激による出血はほとんどありません。繰り返し出血するようであれば歯周病の可能性は高いと思われます。
そのまま放置すると炎症が歯肉から歯を支える骨にまで進行し、骨が破壊され続けると歯を支えられなくなってしまう可能性があります。歯を失ってしまわないよう、できるだけ早く受診しましょう。
口が臭いと指摘されたことがあるのですが、歯周病でしょうか?
口臭は、歯周病だけでなく虫歯やお口の清掃不足、唾液の減少、においの強い食べ物、胃腸の状態など、さまざまな要因によって発生します。そのため、口臭があるからといって歯周病にかかっていると診断することはできません。
しかし、歯周病になると口臭が強くなることは確かですし、虫歯やお口の病気やトラブルが原因となっている可能性もありますので、まずは一度受診ください。
自分で歯周病にかかっているかどうかを判断できますか?
歯周病の症状としては、歯肉が腫れる、歯肉から血が出る、歯肉が下がる、歯周ポケットが深くなる、口臭が強くなる、歯がぐらぐらと揺れる…といったことなどがあります。これらの症状がある場合は、歯周病にかかっている可能性が高いといえます。
ただし、いずれの症状も原因が歯周病であるとは限らないため、自己判断はせずに必ず受診ください。自己判断によるセルフケアでは、お口の健康を守れません。歯科医院での診断のもと適切な治療を受けましょう。
歯周病は治療後に再発することはありますか?
歯周病は非常に再発しやすい病気です。とくに歯の周囲の骨が破壊されるまで進行した歯周病は再発しやすいため、注意が必要です。
再発を防ぐためには、毎日適切に歯磨きを行ない、治療後も定期的に検診と予防治療を受けることが大切です。
当院では、歯周病の治療後に行なうSPT(歯周病安定期治療)を保険適用で受けられますので、治療後も安心して通院いただけます。