インプラント

インプラントによる治療とは

インプラントによる治療とは

虫歯や歯周病、事故によるけがなどで歯を失った場合に、インプラントとよばれる人工歯根を用いることで、天然歯に近い見た目と噛み心地への回復を図る治療です。

失った歯の代わりにボルトのような形状のチタン製の人工歯根を顎骨に埋め込み、その上部に人工歯を装着することにより、天然歯と同じような感覚でしっかりと噛めます。

また、人工歯は白いセラミック製なので、天然歯と見分けがつかないほど自然で美しい見た目に仕上がります。

基本的に自費診療で、快適な噛み心地と美しい見た目の両方の回復を望む患者さまに適しています。ブリッジや入れ歯治療で周囲の健康な歯に負担をかけるのを避けたいとお考えの方にもおすすめです。

インプラントによる治療のメリット・デメリット

メリット

  • 人工歯が固定されているため、噛み合わせが安定している
  • 見た目が天然歯と似ており、自然で美しい
  • 天然歯に近い快適な噛み心地
  • 適切なケアとメンテナンスを行なうことで、ブリッジや入れ歯より長持ちする

デメリット

  • 全身疾患をお持ちの方、妊娠中の方、顎骨の状態が適していない方には治療できない場合がある
  • 自費診療であり、1本40万円ほどと治療費が高額
  • 外科手術を伴うため、体に負担がかかる

当院のインプラントによる治療の特長 Feature

患者さま一人ひとりに適した治療をご提案します

患者さま一人ひとりに適した治療をご提案します

患者さまのお口の状態や治療に求めるものによって適切な治療は異なります。

そのため、患者さまによっては、インプラントによる治療ではなく、入れ歯またはブリッジのほうが適している場合もあります。

当院では、患者さまのご要望を丁寧にお伺いし、お口や顎骨の状態を精密に検査したうえで、患者さま一人ひとりにベストな治療をご提案します。

インプラントによる治療に精通した
「インプラント臨床マイスター」の院長が担当します

インプラントによる治療に精通した「インプラント臨床マイスター」の院長が担当します

当院は2005年の開業からインプラントによる治療をご提供しており、これまで1,000本を超える数のインプラントの手術を行なってきた経験があります(2021年6月現在)。

また、当院の院長は日本のインプラントメーカーである京セラ社から、「インプラント臨床マイスター」として認定されており、経験と技術力には自信があります。

インプラントによる治療に興味はあるけれど不安が強いという方も、ぜひ一度当院にご相談ください。

PICK UP! インプラント臨床マイスターについて

インプラント臨床マイスターについて

インプラント臨床マイスターは、京セラ社製のインプラントを導入する歯科医師に対して指導を行なうことのできる歯科医師に贈られる称号です。

インプラント臨床マイスターになる条件としては、「年間200本の臨床実績がある」「10年以上のインプラント臨床経験がある」「インプラントに関する学会の認定資格をもつ」などがあり、これらのいずれかを判断材料として京セラ社から認定を受けます。

日本製インプラントのなかでも信頼できるインプラントシステムを採用

当院では、より安全に配慮した長く使えるインプラントによる治療をご提供するため、インプラントは京セラ社の「POIEX」と「FINESIA」をおもに使用しています。

京セラ社のインプラントは日本製のインプラントのなかでもシェアが高く、その安全性には信頼をおくことができます。

また、日本人の顎の大きさや骨の形を考慮し開発されているため、より良好な治療結果が期待できます。

インプラントによる治療の流れ

  • STEP

    01.歯肉切開・ドリリング

    歯肉切開・ドリリング

    局所麻酔をしてから歯肉を切開し、専用のドリルで埋め込むインプラントの大きさに合わせて顎骨に穴を開けます。

  • STEP

    02.インプラント埋入

    インプラント埋入

    顎骨に開けた穴にインプラントを埋め込みます。
    骨との結合の妨げとなるため、インプラントに異物が付着しないように注意します。

  • STEP

    03.待機期間

    待機期間

    インプラントの頭部を歯肉で覆って縫合します。
    その後はインプラントと顎骨が十分に結合するまで待ちます。

  • STEP

    04.アバットメント装着

    アバットメント装着

    インプラントと顎骨が結合し、インプラントが十分に固定されたら歯肉を再び切開してインプラントの頭部を露出させます。インプラントの頭部に人工歯の土台となるアバットメントとよばれるパーツを取り付けます。

  • STEP

    05.人工歯装着

    人工歯装着

    アバットメントを取り付けた状態で歯型をとり、人工歯を作製します。できあがった人工歯をアバットメントの上に装着すると、治療は完了です。インプラントを長持ちさせるためには治療後にきちんとケアを行なうことが大切なので、定期的に歯科医院でのメンテナンスを受けるようにしましょう。

骨再生療法とは

患者さまご自身の骨や人工骨を移植することによって骨の高さや厚みを増やす処置です。インプラントによる治療では、インプラントを顎骨に埋め込んで固定するため、顎骨に十分な高さや厚みがないと治療を行なえません。

しかし、重度の歯周病や歯を抜けたまま長い間放置したことなどが原因で顎骨が痩せてしまい、骨量が足りないことがあります。

そのような場合には、骨再生療法で骨を増やし、安全に配慮したインプラントによる治療を行ないます。
骨再生療法には以下のような方法があり、お口の状態に適した方法で骨を増やします。

GBR法

GBR法

抜歯後に骨が元の状態に戻らず、インプラントを固定するための骨の厚みが足りない場合に骨を増やす処置です。

骨を増やしたい部分に患者さまご自身の骨や人工骨を詰め、その上に酸素だけを通して歯肉の細胞は通さない特殊な人工膜で覆うことで、再生スピードの速い歯肉が浸食するのを防ぎながら、骨の再生を促します。

増やす骨量が多くない場合には、インプラントを埋め込むのと同時にGBRを行なうこともあります。

サイナスリフト

サイナスリフト

インプラントによる治療を行なうにあたって上顎の骨の高さが足りない場合に、垂直的に骨を増やす処置の一つです。

まずは上顎の歯肉を頬側から切開し、骨に長方形の穴を開けます。次に上顎洞とよばれる骨の空洞の下部にある粘膜を専用の器具で剥離して持ち上げ、スペースを作ります。

そこに患者さまご自身の骨や人工骨を詰めることで骨の再生を促し、骨の高さを増やします。個人差がありますが、6ヵ月ほどで骨が作られます。

ソケットリフト

ソケットリフト

サイナスリフトと同じく上顎の骨の高さが足りない場合に、垂直的に骨を増やす処置です。サイナスリフトを必要とする場合よりも骨を増やす範囲が狭いケースに適しており、体への負担を抑えながら骨量を増やせます。

ソケットリフトでは、インプラントを埋め込むために形成した穴に専用の器具を挿入し、上顎洞の下部にある粘膜を押し上げてスペースを作ります。そこに患者さまご自身の骨や人工骨を詰め込むことで、骨の再生を促します。個人差がありますが、4~5ヵ月ほどで骨が作られます。

リッジエクスパンジョン

リッジエクスパンジョン

歯を失ってから長く時間が経っているなどの理由から、顎骨が著しく痩せており、顎骨の厚みが4mmに満たないほど骨が薄い場合に、骨の厚みを増やす処置です。

リッジエクスパンジョンでは、ノミのような器具を使用して骨を2つに割り、少しずつ幅を拡げて割れ目にインプラントをはさみ込むようにして埋め込みます。そして骨とインプラントのすき間に人工骨などを詰め込むことで、インプラントを固定できるように骨を増やします。

PICK UP! 難症例のインプラント治療にも対応

難症例のインプラント治療にも対応

あおぞら歯科クリニックでは、骨が薄く、そのままではインプラントを固定できないような症例など、難症例に対してインプラントによる治療を行なってきた経験があります。

骨が薄い方でも骨再生療法を行なうことで、インプラントによる治療ができる場合もありますので、ご相談ください。

インプラントによる治療の料金 Price

インプラント 418,000円~495,000円/本(税込)

インプラントの外科手術によるリスク Risk

インプラントによる治療は、インプラントを顎骨に埋め込むために外科手術を行なう必要があります。
インプラントを1本埋め込む手術は、親知らずの抜歯と同じくらいの規模の手術ではありますが、外科手術である以上、リスクはあります。

あおぞら歯科クリニックでは、治療を行なう前に外科手術によるリスクについてしっかりとご説明させていただき、患者さまに十分に納得いただいてから治療を行なうようにしています。

以下に外科手術によるリスクをご説明しますので、気になることがございましたら、お気軽にご質問ください。

外科手術による主なリスク

  • 神経麻痺

    患者さまの顎の形状や、インプラントを埋め込む部分の近くにある神経の位置を精確に把握できておらず、手術中にドリルやインプラントが神経に接触してしまうと、神経が損傷したり圧迫されたりすることによって、神経麻痺が起こる可能性があります。

  • 血管損傷

    神経麻痺と同じく、インプラントを埋め込む部分の近くにある大きな血管の位置を精確に把握できていないことにより、ドリルやインプラント体が血管を損傷してしまうと、大量に出血してしまう可能性があります。

精密な術前検査でリスク回避しています

精密な術前検査でリスク回避しています

あおぞら歯科クリニックでは、外科手術によるリスクを回避するために、必ず術前に歯科用CTを用いて精密な検査を行なっています。

歯科用CTは、歯や顎骨の状態を立体的かつ詳細に把握できる撮影装置です。撮影画像からコンピューター上で3D画像を作製することにより、レントゲン写真では確認できない治療部位付近の血管や神経の位置を精確に把握できるため、手術の際に誤って血管や神経を傷付けてしまうようなリスクを回避しやすくなります。

また、顎骨の厚みや形状、骨密度なども把握できるため、インプラントを埋め込む位置や角度、深さなどなどの適切な診断をサポートします。

インプラントは治療後のケアが重要です

インプラントは治療後のケアが重要です

インプラントを長く快適に使い続けるためには、毎日しっかりと歯磨きによって歯垢を取り除くことが大切です。また、適切な歯磨きに加えて定期的に通院いただき、メンテナンスを受けましょう。

メンテナンスでは、インプラントやインプラントの周囲の歯肉に炎症が起きていないかを確認し、歯磨きでは落としきれない歯垢を取り除きます。インプラントの周囲はエアースケーラーを使用してクリーニングすることで、人工歯を傷付けずきれいに歯垢を取り除けます。

このようなケアを怠ると、「インプラント周囲炎」などのトラブルが起こることがあるため、メンテナンスは忘れずに受けましょう。

PICK UP! インプラント周囲炎とは?

インプラント周囲炎とは?

インプラント自体は人工物であるため、虫歯などにかかる心配はありません。しかし、インプラントの周囲の骨や歯肉は、細菌に感染することで歯周病のような状態になる可能性があります。これを「インプラント周囲炎」といいます。

インプラント周囲炎になると、歯周病と同様に歯の周りの骨や歯肉が炎症によって破壊されていき、最悪の場合にはインプラントが抜け落ちてしまうことがあります。

インプラント周囲炎の原因となる歯垢は歯磨きだけでは取りきれないため、必ず定期的にメンテナンスを受けて取り除くようにしましょう。

インプラントによる治療のよくあるご質問 Q&A

  • インプラントによる治療はどのくらい治療期間を必要としますか?

    治療期間はインプラントの本数や患者さまの顎骨の状態、骨再生療法の有無などによって変わります。顎骨とインプラントが結合するまでに数ヵ月必要としますので、半年から1年程度かかるケースが多いです。

    詳しい治療期間については、カウンセリングの際にご確認ください。

  • インプラントを埋め込む手術は痛いのでしょうか?

    インプラントを埋め込む手術を行なう際には、必ず局所麻酔をするため、基本的に手術中に痛みの心配はありません。

    ドリルで顎骨に穴を開ける際の振動と音にびっくりされる方もいらっしゃいますが、それほど身構えるほどのことではありません。手術の規模としては親知らずの抜歯と同じくらいだと考えていただいて結構です。

  • 外科手術を行なうということは、入院が必要なのでしょうか?

    入院の必要はありません。インプラントの手術当日にお帰りいただけます。

    歯肉の切開による傷ができていますので、手術後は激しい運度や飲酒、喫煙、長風呂などはお控えください。

  • インプラントによる治療は何歳でも受けられますか?

    成長途中のお子さまは、インプラントを埋め込むとその部分の骨の成長を止めてしまう可能性があるため、インプラントによる治療は行ないません。

    成人の方は、体が元気であれば何歳でも治療を受けられます。ただし、基礎疾患をお持ちで安全に手術を受けられない方や、ご高齢などで手術に耐えられる体力がない方は体の健康を第一に考えて、インプラントによる治療をお控えいただくことがあります。

  • 治療後はどのようにケアをすればよいのですか?

    ご自身の歯と同じように毎日歯ブラシや歯間ブラシなどの補助清掃具を使って歯垢や汚れを取り除いてください。

    また、定期的にあおぞら歯科クリニックでメンテナンスとして検診やクリーニングを受けていただくと、インプラント周囲炎などの病気や破折などのトラブルからインプラントを守りやすくなり、より長く使い続けられます。

  • できるだけ治療費を抑える方法はありますか?

    歯を失っている数が多ければ多いほど必要とするインプラントの本数が増えるため、どうしても治療費が高額になってしまいます。

    片顎もしくは両顎すべての歯を失っている方の場合では、失った歯の数だけインプラントを埋め込むのではなく、オーバーデンチャーという方法で治療することで、治療費を抑えられます。

    オーバーデンチャーは、小さなインプラントを顎骨に2~6本ほど埋め込み、それを支えにして入れ歯を固定する治療法です。インプラントで固定することにより、入れ歯がずれたり外れたりする心配がほとんどなく、通常のインプラントよりも劣るものの、しっかりと噛めます。

京セラ株式会社公認「インプラント臨床マイスター」について

京セラ株式会社は、同社製のインプラントを使用する歯科医師のなかで教育・指導的立場であると判断した歯科医師を公認し、「インプラント臨床マイスター」の資格を授与しています。インプラント臨床マイスターに認定されるには、下記の3つの条件を満たしている必要があります。

  • ①インプラント学会の認定医もしくは専門医
  • ②インプラントを年間200本以上埋入している
  • ③京セラ株式会社からの推薦者

インプラントによる治療のリスク・副作用

  • ・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • ・インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
  • ・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられない場合があります。
  • ・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
  • ・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
  • ・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
  • ・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
  • ・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。